執筆者:大和田 克 (Writer:Owada Suguru)
3月30日、東京証券取引所が新たな指数である「JPXプライム150指数」の骨子を公表しました。本指数について、前回NPM Managerを利用して簡便的に分析しました(新指数「JPXプライム150指数」とは?)。今回は異なる角度で同指数を分析すべく、似たように特徴的な指数である「JPX日経400」と同指数の試算結果を比較します。
なお東証関連指数の指数値、及び東証関連指数に係る標章又は商標は、株式会社JPX総研又は株式会社JPX総研の関連会社ならびに株式会社日本経済新聞社の知的財産です。
Contents
1.今回の算出ルール
JPXプライム150指数の骨子を基に以下のルールで算出します1前回とは若干異なります。:
- 銘柄選定は毎年6月最終営業日時点に取得可能なデータを用います。
- (2) 東証プライム市場上場銘柄(市場再編前はTOPIX構成銘柄)を
母集団(①)2実際には
・上場維持基準を満たしていない銘柄
・整理銘柄に指定されている銘柄
・特設注意市場銘柄に指定されている銘柄
・上場市場を変更することが公表されている銘柄
などを更に除外しますが、ここではそうした除外処理を加えていません。とします。 - ①のうち、上場時価総額上位500銘柄(②)を選定します。
- ②から、推定エクイティスプレッド(連結優先実績ROE-株主資本コスト)上位75社(③)を選定します。株主資本コストの算出に当たってはNPMServicesとして推計しているファンダメンタル・ベータを用い、株式リスクプレミアムは8%と仮定します。またリスクフリーレートは0%としました。
- ②から③を除いた425銘柄のうち、連結優先PBRが1倍を超える銘柄の中で上場時価総額上位75位(④)を選定します。
- ③+④の計150銘柄を構成銘柄とします。
- これらを上場時価総額ウェイトで保有します。
以上をNPMServices収録のデータを用いて計算し、NPM ManagerおよびNPM Reporterで計算した結果を整理しました。計測期間は2012年4月2日から2023年3月31日とします。
2.結果①:累積リターン
(1)期間累積トータルリターン/トータルリスク分解
(2)指数別累積リターン推移
3.結果②:累積アクティブリターン
(1)試算指数期間累積アクティブリターン/アクティブリスク分解
(BM=JPX日経400)
(2)試算指数累積アクティブリターン推移
(BM=JPX日経400)
4.結果③:指数×年度別 シャープ・レシオ
(1)指数×年度別 シャープ・レシオ値
(2)指数×年度別 シャープ・レシオ要因分解
5.結果④:投資指標
(1)指数別 投資指標の統計量(毎月末値を集計)
(2)投資指標×指数別 投資指標値の推移(毎月末)
6.結果⑤:期中平均エクスポージャ
(1)指数別 期中平均エクスポージャ
7.結果⑥:リスクインデックスファクター寄与度
(1)指数別 リスクインデックスファクター寄与度
8.結果⑦:期中平均業種構成比
(1)指数別期中平均業種構成比
9.結果⑧:試算指数構成銘柄平均保有ウェイト
(1)試算指数構成個別銘柄平均保有ウェイト上位/下位10位
(2)上位10位の指数別平均保有ウェイト
10.結果⑨:試算指数構成銘柄トータルリターン寄与度
(1)試算指数構成個別銘柄トータルリターン寄与度上位/下位10位
(2)上位/下位10位の指数別トータルリターン寄与度
11.結果⑩:試算指数構成銘柄スペシフィックリターン寄与度
(1)試算指数構成個別銘柄スペシフィックリターン寄与度上位/下位10位
(2)上位/下位10位の指数別スペシフィックリターン寄与度
12.結果⑪:平均回転率
(1)指数別平均回転率(年率換算)
(2)指数別日次回転率推移
13.結果⑫:年率換算日次推計
(1)指数別年率換算日次推計トータルリスク
(2)試算指数年率換算日次推計アクティブリスク分解
(BM=JPX日経400)
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